| 「宮ヶ瀬方言集」 の発刊にあたり |
| 宮ヶ瀬村の発祥については「津久井郡青野原村より井上氏が入植し開墾した」、 「長者屋敷(現在キャンプ場) に新田義貞の落人矢口入道の信吉が住み着いた」 とする二つの言い伝えがあります。 応永(千四百年)頃より六百年余り続く歴史を持つ宮ヶ瀬も、この半世紀の間に幾多 の変遷がありました。 煤ヶ谷村との合併、宮ヶ瀬ダム建設という社会情勢に押さ れた大きな出来事を迎え、宮ヶ瀬に新しい歴史が始まろうとしています。 先祖代々 の土地が湖底に姿を消し、風習、伝統等も追々と消え去り、大変寂しい思いがして おります。 このような生活環境で暮らす一人として、水没地と一緒に消えていく由緒ある宮ヶ瀬 の方言を残し、使われなくなった言葉も発掘し、それらの言葉を「方言」として記憶に留 めておきたいと思いました。 「方言」は単に意志の伝達だけでなく、その土地柄の伝統 や生活を表現した言葉と思います。今回、その「方言」を下切る限り集め、それらを表題 の「宮ヶ瀬方言集」としてささやかながら小冊子にまとめてみました。次の世代に残すこ とが出来れば幸いです。 この「方言集」を編集するにあたりましては、宮ヶ瀬の協力して下さった方々に大変 御協力を頂きました。紙面を借りて厚くお礼申し上げます。 平成8年2月 編集者 川瀬治 |